con le maniさんの陶器の箱

d0208226_17131680.jpg

今回は、私が日本から大切に大切に持って帰ってきた、陶器の箱のご紹介です。
これを作ってくださったのは、ブログ『ものづくり日記』のcon le maniさん。彼女は、ヴィエトリやモンテルーポでも勉強された、マヨルカ陶器の絵付け師。

コトの成り行きは、彼女のブログのとあるページ。そこに紹介されていた陶器を見て、『ああ、これぞ私の探していた箱だ!』と一瞬に感じ、即刻同じものをオーダーさせていただいた、という次第。

もともと染め付けなどの青系陶器が大好きな私。でもあまりに日本調過ぎるのは苦手で、どことなく西洋と混じり合った感じの『無国籍』っぽいのがいい。
この箱は、各面の柄が皆違っていて、中東っぽい模様と、西洋っぽい模様が青という色を通してうまく調和していて、実に私好み♪

ところで、私の『探していた箱』とは、何の箱かというと、ちょっと話しはヘビーなっちゃうんですが、それは4年前にガンで亡くした父の粉骨を入れておくためのもの。

私に絵心を教えてくれた父は、何より自由を愛し『狭い墓の中になぞ入らん!』といって、生前から、型通りの葬儀はせずに海への散骨を望み、そして私たち家族はその願い通り、散骨にしました。
そのとき、粉になったお骨を、私と母は小分けしていただいたんですね。母は手元におくために。私はイタリアに持って帰るために。

父は、粉骨の一部をイタリアの海に蒔け、そうすれば、帰国のたびにわざわざ墓参りなんぞしなくてすむ、ときどき海に向かって拝んでくれればそれでいい、と私にいったのですが、私、オスティアの汚い海に流す気ないんですよねえ〜。

それじゃあ、だんなのふるさと、カラブリアのきれいな海に流すかな、と思っても、カラブリアもローマからは遠いのでなんだか寂しいし…。
で、どうしたもんかと思っているうちに、流すタイミングをのがしてしまって、これはもう、私のお守りのように、ステキな箱にいれて、ずっと手元に置いておこうときめたんです。

で、そのステキな箱とやらをずっと探していたのですが、なかなか気に入ったものがない。そして今回、その箱にやっと出会えた!ってワケなんです。

こんな気持ちをずうずうしくも突然con le maniさんにメールで伝え、彼女もとても気持ちよく了解してくださり、作っていただくことになったのでした。
今回日本で始めてお会いした彼女ですが、イメージ以上に清楚な方。「 あ、彼女の回りには、きれいな空気が流れてるな」という感じを受ける人。

この箱に関しては、粘土から形成していただき、形成に関してははまだまだ修行中という彼女の、少しまだぎこちない形が、本当に私の願いのために一生懸命作って下さったんだな、と感じられて、とてもうれしかったです。
(しかも、震災を挟んで! 彼女は直接被害に合われたわけではないですが、震災直後は、精神的に、モノを作るには辛かったんじゃないかな、と察します)
改めて、con le maniさん、どうもありがとう!

と、そんなわけで、私の父は、今この箱の中でゆっくり休んでいます。

ところで皆さん、アーティストのご紹介が2回続いたので、『モノを造る人たち』というカテゴリーを設けることにしました。これからもときどき、そういう方たちをご紹介できたら、と思います。

❉my web site『Luna che ride-笑う月』

❉絵画販売 web shop site
『SALONE』
[PR]
by natsuki-suzuki | 2011-05-10 17:18 | 毎日
<< そら豆とチーズとワインと。 ガラス作家 林久美子さんのステ... >>