2012年 06月 01日
娘、中学校生活、最後のコンサート
娘の中学校生活、最後のコンサートがきのう無事に終わりました。
前にも説明した気もするんですが、これからイタリアで中学校(Scuora Media)に進むというお子さんをお持ちの方のご参考までに、ちょこっとうんちくを。(といっても、オスティア情報ですが…)
イタリアの公立中学校にはザンネンながら、日本の中学校のような部活はありません。
これがあったら、子供たちは遅くまで帰ってこないし、母親はずいぶんラクなのになあ、とずぶん思ったものなんですが、ないんですねえ。
しかも基本的に学校は2時には終わり!
なので、2時半にはもう家に帰ってきちゃう。
給食はないので、間食の時間があって、各自持参するパニーニとかを食べます。
学校によっては、食堂があって、全日制のクラスを設けているところもあり、そういう学校は、学校終了後にいろいろなレッスン、例えば陶芸クラスとかバレーボールのレッスンとかがあったりもするんですが、私の知る限りたいてい有料です。
そして、私の見るところ、どうしてもどうしても全日制じゃないと困る!というマンマ以外は、ふつうの2時終了を選ぶようです。
なぜか?
少しでも遅く帰ってくれた方がラクじゃん、と私などはずっと思っていたのですが、娘の経験上、やっぱり2時帰りでよかったと思う。
中学の年齢は、いちばん多感で、いちばん難しいときだから、やっぱり親子の関係をきちんと持つことは大切で、日本のように部活が終わって家に戻ってすぐ塾に行って…というのでは、いったいいつ親子のふれあいがあるんだろうかと思う。
まあ、接触が多い分、言い争いも多いのですが、それもふれあいのうちでしょうからねえ、たぶん…。
さてさて、そんな中学校でも、わりと普及しているのが音楽科というもの。学年に1クラスかせいぜい2クラスしかないのですが、ここに入ると、週に2〜3回、音楽のレッスンが午後に受けられます。
けっこう希望者が多いので、入学前に簡単な試験がありますが、これ、ホントに簡単!ただ音感があるかどうか調べるだけ。
我が娘だって、楽器なんて何も習ったことなどないので、かなり不安でしたが、無事合格。
もちろんピアノを小さい頃から習っているとかいう生徒も受かっていますが、基本的には、楽器は地始めてという子供たちばかりです。
そして子供たちは、ピアノ、ギター、ヴァイオリン、フルートの中からひとつを選択します。
娘は初め、ヴァイオリンをやりたがったのですが、小さな家のなかでギーコ、ギーコと練習をされても、ちょっと困るしなあ、ということで、ギターを選択。
ほら、ギターだったら、ちょっとかじっておけば、その後自分でギター片手に歌ったりして楽しめるでしょ?
レッスンのある日は、ランチを持参し、教室などで食べます。おべんとう作りはいたって簡単。日本みたいに豪華なおべんとうという習慣もないので、たいていパニーニです。
そんなこんなんで、1年生のときは週に2度(1回は合同レッスン、2回目はグループレッスン)、2〜3学年になると、週に3回(1回はグループ、2回目は個人レッスン、3回はオーケストラ)となり、めんどうなのは、3回とも時間がかわるので、迎えにいく時間も毎年変わって、辟易します。
そして、年に数回行われる学校でのコンサート!
私は毎回小さい息子を連れての見学だったので、けっこうたいへんだったのですが(なにせ飽きちゃうので、アメだとか音のしないお菓子をいっぱい持っていったりして…おかげで虫歯ができちゃったんだろうなあ)、そんなこの苦労も、やっと昨日で終了しました!
きのうはソロ演奏。
娘はリッパに演奏してくれました。
家ではつっかえてばかりで、それほど熱心に練習していた訳でもないのに、まったく本番に強いというか、なんというか…。
終了後は拍手喝采、先生やお友達のマンマたちにもたくさんお褒めの言葉をいただいて、この3年間の苦労が報われたなあ…、と感無量でした。
なにせ、わざわざ家から遠い、音楽科の有名な公立中学校に入れ、ずっと送り迎えをしてきたんですもの。
イタリアの公立中学校は、お世辞にも良いとは言えない状況です。あ、もちろん場所にもよりますが、少なくともオスティアは、あまりいいとはいえない。
そんな中でも、音楽科は、とりあえず音楽好きな子供たちが集まるせいか、それほどの不良もおらず、娘のクラスなどは、本当にいいクラスでした。
もうあと1週間で終わってしまうなんて、心からザンネン!
まあ、そういう中学校生活を送ることができた娘は、本当に幸せだったと思います。
音楽科、おすすめです!
オマケの写真
昨日のソロ演奏は、見に来れなかっただんなのためにビデオ録画してたんで、写真は撮れなかったので、先月の学校祭のときのものをちょこっと。
↓拍手しているのは、校長先生。
オマケのオマケ。
これ、ギターの先生。なかなかシブいんだわ。
おっかない先生で、娘は1年生のとき、叱られて、泣いて帰ってきたことがあるくらい。
でも、泪もろいところもあって、この日は、すごく難しい作品を生徒がカンペキに演奏してくれたことにカンゲキして(先生いわく、なにせ今年は冬の悪天候が続いて、かなり授業がつぶれたので)、
演奏後、泪をぬぐい『考える人』状態になってしまったのでした。
❉my web site『Luna che ride-笑う月』
❉絵画販売 web shop site 『SALONE』
by natsuki-suzuki
| 2012-06-01 19:58
| 子供たち